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体積積分全般(全般と断面積分)

回転体の積分は、大きく次の3つに分類できます。このうち回転体積分はさらに2つに分けて掲載しています。
● 断面積分    本頁です。 
● 回転体積分   ■体積積分(回転体積分) ■体積積分(傾いた軸周りの回転)
● 公差立体の積分 ■体積積分(交差立体)
いずれも断面積を計算して積分します。これらがさらに、積分の内容によって数Ⅱと数Ⅲに分かれます。本質的にはそうむずかしくはないのですが、回転する図形や断面の図形を自分で計算しなければならない問題の大半は難問に属します。

TypeA:断面積分
断面積を積分すれば立体の体積が得られます。
TypeB回転体積分
回転体の体積は断面積が回転円の面積に代わっただけです。回転軸がxyz軸の場合(B1)はその円の面積が比較的容易に得られます。さらに、回転体の表面が回転軸と「ねじれの位置」にある場合(B2)はさらに難しくなります。回転体を構成する線分が回転軸に交わっている場合は、円錐面が生じますが、回転軸と交わらず、ねじれの位置にある場合は双曲線面を構成します。
回転軸がxyz軸ではない場合は、xy平面内の軸の場合(B3)と、xy、yz、xz平面内にはない軸の場合(B4)があり、それぞれ、回転軸を積分路として回転軸からの距離を半径とする円の面積を積分します。極座標・極方程式を使う場合(B4・B5)はB1のバリエーションに過ぎません。

  • B1:x軸またはy軸またはz軸周りに回転する、断面の外形を計算して求める問題
  • B2:回転軸に対して「ねじれた」位置にある線分を回転する問題
  • B3:回転軸がx軸やy軸ではない傾いた軸の回りの回転体の問題
  • B4:極座標での回転体の問題
  • B5:極方程式での回転体の問題

TypeC公差立体の積分(断面積分)
複数の立体の共通部分の体積積分を本サイトでは公差立体の積分と呼びます。計算方法はAの断面積分と同じなのですが、断面積の計算がかなり面倒で、往々にしてこの種の問題は難しい問題になります。
これらの問題は、ほぼすべての難関大で頻出であり、市販の参考書でのあつかいは非常に少なく、体型的な解説はほとんど見られません。しかし上の分類を理解していれば、後は計算式を描くだけです。これらに文系微積分(数Ⅱ)と理系積分(数Ⅲ)の別があります。調べてみて驚きました。体積積分の難問の半分以上は、文系積分の問題です。

●断面の積分問題(TypeA)
非回転物体の体積計算の基礎的な例題を紹介します。
[例題]

xyz軸のどの軸に垂直な面での計算もできるように、じっくり勉強しておいてください。
[入試問題]
[B]円柱の断片の体積・断面積・速面積の問題(2017年大阪市大理系1)

[B]円柱の断片の体積の問題(2008年京大理系5)

[B]体積積分の問題(2012年慶応大/商2)

[B]回転体の縦割り断面を積分する問題(2013年埼玉大文系)

[C]回転体の縦割り断面を積分する問題(2017年慶應大/医4)

[C]薄い板の体積の最大値の問題(2014年慶應大/理工4)

[C]円板の回転通過領域の体積の問題(2009年東大理科4)

[C]トーラスの体積と極限値の問題(2012年慈恵医大3)

[C]トーラスの体積と極限値の問題(2014年阪大理系4)

[C]断面積を積分する立体の体積の問題(2005年東工大3)

[D]断面が台形の立体の体積を求める難問(2000年東大理科6)

[D]空間の動点の到達領域の体積積分の問題(2001年東工大2)